冠詞(a / an / the)

a / an / the を使い分けて名詞の特定・不特定を表す。

説明

冠詞(a/an/the)とは、名詞がどのものかを示す語です。

※ 冠詞とは、名詞の前に置いて「どの名詞か」を明確にする語です。a/an は「1つの〜(不特定)」、the は「その〜(特定)」を表します。日本語にはない概念なので、英語を学ぶ上で重要なポイントです。

不特定の単数には a/an、特定のものには the を使います。

複数・不可算名詞(数えられない名詞:water, musicなど)では冠詞を付けないケースもよくあります。

今回のゴール

  • a / an / the / 無冠詞を場面に合わせて選べる。
  • 発音で決まる a / an のルールを説明できる。
  • 複数・不可算名詞で無冠詞になる代表的なパターンを押さえる。

a / an / the / 無冠詞を場面に合わせて選べる

文法ルール

冠詞は名詞が特定かどうか、単数かどうかを示す大切なサインです。a/an は不特定の単数、the は特定のものに使います。冠詞なし(無冠詞)は「一般に」「分類として」語るときによく使います。

例文

I bought a book yesterday.

私は昨日本を1冊買いました。

解説: a book は不特定の単数名詞。どの本かは特定していません。

The book is on the desk.

その本は机の上にあります。

解説: the book は特定の本。話し手と聞き手が共有している本を指しています。

Apples are good for your health.

リンゴは健康に良いです。

解説: 無冠詞の複数名詞。一般論として「リンゴ全般」を述べています。

発音で決まる a / an のルールを説明できる

文法ルール

a と an の使い分けは綴りではなく、発音で決まります。母音音(ア・エ・イ・オ・ウのような音)で始まる単語には an、子音音(カ・サ・タ・ナなどのような音)で始まる単語には a を使います。つまり、最初の音が「ア・エ・イ・オ・ウ」のような音なら an、それ以外なら a です(例: an hour - h を発音しないので母音音で始まる / a university - /juː/ は「ユ」という子音音で始まる)。

例文

It took an hour to get there.

そこに着くのに1時間かかりました。

解説: hour は母音音 /au/ で始まるため an を使います(h は発音しない)。

She is a university student.

彼女は大学生です。

解説: university は /juː/(子音音)で始まるため a を使います。

I saw an elephant at the zoo.

私は動物園でゾウを見ました。

解説: elephant は母音音 /e/ で始まるため an を使います。

複数・不可算名詞で無冠詞になる代表的なパターンを押さえる

文法ルール

複数名詞・不可算名詞で一般論を述べるときは無冠詞にします(具体的・限定的な場合は the を使います)。また、多くの固有名詞や所有格と併用する場合も無冠詞です。学校や病院など、本来の目的で使う場合も無冠詞になります。

例文

I like apples.

私はリンゴが好きです。

解説: 複数名詞で一般論を述べるときは無冠詞。「リンゴ全般」が好きという意味です。

She goes to school every day.

彼女は毎日学校に行きます。

解説: 学校の本来の目的(勉強)で使う場合は無冠詞。建物として言及する場合は the school になります。

This is my bag.

これは私のかばんです。

解説: 所有格(my)があるため通常 the は使いません。基本的に所有格と冠詞は併用しません。

つまずきポイント集

a hour

an hour

解説: 発音が母音音 /au/ で始まります。

the Mount Fuji

Mount Fuji

解説: 多くの固有名詞は無冠詞です(ただし the United States など例外もあります)。

the my bag

my bag

解説: 基本的に所有格と the は併用しません。

I like the apples

I like apples

解説: 複数の一般論は無冠詞です。

She goes to the school every day

She goes to school every day

解説: 通う目的で使う場合は無冠詞です。

まとめ

  • a/an は発音で決まり、初出や不特定の単数を示すことを理解した。
  • the は共有済み・唯一・2回目の名詞に付け、限定語があれば重ねないことを理解した。
  • 複数・不可算・固有名詞など無冠詞になる代表的なパターンを理解した。

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