品詞の基本

名詞・動詞・形容詞・副詞など、品詞の役割と見分け方を学ぶ。

説明

品詞とは、単語を文法的な役割で分類したものです。

英語には主に10つの品詞があり、それぞれが文の中で異なる役割を果たします。

品詞を理解することで、文の構造が見えるようになり、正しく文を組み立てられます。

語尾(-tion, -ly, -ful など)から品詞を推測できることも多くあります。

今回のゴール

  • 10つの主な品詞の役割を理解できる。
  • 単語を見て品詞を見分けられる。
  • 品詞の配置と文の構造の関係を説明できる。

10つの主な品詞

品詞説明
名詞 (noun)人・物・場所・概念の名前 (dog, happiness, Tokyo)
代名詞 (pronoun)名詞の代わり (I, you, he, it, this)
動詞 (verb)動作や状態 (run, be, have, think)
形容詞 (adjective)名詞を修飾 (beautiful, big, happy)
副詞 (adverb)動詞・形容詞・副詞を修飾 (quickly, very, often)
助動詞 (auxiliary)動詞を助ける (can, will, must, should)
前置詞 (preposition)名詞との関係を示す (in, on, at, to, from)
冠詞 (article)名詞の特定・不特定を示す (a, an, the)
間投詞 (interjection)感情を表す (oh, wow, ouch)
接続詞 (conjunction)語・句・節をつなぐ (and, but, or, because)

品詞の見分け方

品詞を見分けるには、次の3つのステップで確認していきます。

  • ステップ1: 文の中での役割を確認する
  • ステップ2: 周りの単語を確認する
  • ステップ3: 語尾をチェックする

名詞 (Noun)

役割

人・物・場所・概念など、名前がつくものすべてを指します。文の主語や目的語になります。

見分け方

a/an/the と一緒に使える。複数形(-s/-es)にできる。

語尾の特徴

-tion (action), -ment (development), -ness (happiness), -er (teacher)

例文

The cat is sleeping.

猫が眠っています。

解説: cat が名詞で主語になっています。

I read a book.

私は本を読みます。

解説: book が名詞で目的語になっています。

代名詞 (Pronoun)

役割

名詞の繰り返しを避け、すでに言及したものを指します。

種類

人称代名詞 (I, you, he)、指示代名詞 (this, that)、疑問代名詞 (who, what)

例文

I am a student.

私は学生です。

解説: I は人称代名詞で主語になっています。

This is my book.

これは私の本です。

解説: This は指示代名詞で主語になっています。

動詞 (Verb)

役割

動作や状態を表し、文の中心となります。

種類

一般動詞 (run, eat)、be動詞 (am, is, are)、助動詞 (can, will, must)

特徴

主語の人称・数や時制によって形が変化します。

例文

I run every morning.

私は毎朝走ります。

解説: run は一般動詞で動作を表します。

She is happy.

彼女は幸せです。

解説: is は be動詞で状態を表します。

形容詞 (Adjective)

役割

名詞を修飾し、性質・状態・数量を説明します。

配置

名詞の前 (a beautiful flower) や be動詞の後 (She is beautiful.)

語尾の特徴

-ful (beautiful), -ous (famous), -ive (active), -al (natural)

例文

This is a big house.

これは大きな家です。

解説: big は形容詞で名詞 house を修飾しています。

She is beautiful.

彼女は美しいです。

解説: beautiful は補語として使われています。

副詞 (Adverb)

役割

動詞・形容詞・副詞を修飾し、方法・程度・頻度を説明します。

配置

柔軟だが、頻度副詞は一般動詞の前・be動詞の後に置くことが多い。

語尾の特徴

-ly (quickly, slowly, carefully)

例文

He runs quickly.

彼は速く走ります。

解説: quickly は副詞で動詞 runs を修飾しています。

This is very good.

これはとても良いです。

解説: very は副詞で形容詞 good を修飾しています。

助動詞 (Auxiliary Verb)

役割

動詞を助けて、可能・義務・推量・許可などの意味を加えます。

特徴

助動詞の後ろは必ず動詞の原形。三人称単数でも-sを付けません。

主な助動詞

can (できる), will (〜するだろう), must (〜しなければならない), should (〜すべき), may (〜かもしれない)

例文

I can swim.

私は泳げます。

解説: can は助動詞で「可能」を表します。

You must study.

あなたは勉強しなければなりません。

解説: must は助動詞で「義務」を表します。

前置詞 (Preposition)

役割

名詞(代名詞)の前に置き、場所・時間・方向などの関係を示します。

特徴

前置詞の後ろは必ず名詞・代名詞が来る (in the room, at 9 o'clock)

例文

The book is in the bag.

本はかばんの中にあります。

解説: in は前置詞で場所の関係を示します。

I am at school.

私は学校にいます。

解説: at は前置詞で場所を示します。

冠詞 (Article)

役割

名詞の前に置いて、特定のものか不特定のものかを示します。

種類

不定冠詞 (a/an) は「1つの〜」、定冠詞 (the) は「その〜」を表します。

使い分け

a (子音で始まる語の前), an (母音で始まる語の前), the (特定のもの)

例文

I have a book.

私は本を持っています。

解説: a は不定冠詞で「1つの本」を表します。

The sun is bright.

太陽は明るいです。

解説: the は定冠詞で特定のもの(太陽)を示します。

間投詞 (Interjection)

役割

感情や反応を表す独立した語で、文法的には他の要素とつながりません。

特徴

通常は感嘆符(!)やコンマ(,)で区切られます。

例文

Oh, that's amazing!

おお、それはすごい!

解説: Oh は間投詞で驚きを表します。

Wow! What a beautiful view!

わあ!なんて美しい景色でしょう!

解説: Wow は間投詞で感動を表します。

接続詞 (Conjunction)

役割

語・句・節をつなぎ、関係を示します。

種類

等位接続詞 (and, but, or, so) と 従属接続詞 (because, if, when, although)

例文

I like cats and dogs.

私は猫と犬が好きです。

解説: and は等位接続詞で2つの名詞をつないでいます。

I'm happy because it's sunny.

晴れているので嬉しいです。

解説: because は従属接続詞で理由を表します。

語尾から品詞を見分ける

単語の語尾を見ることで、品詞を推測できることがよくあります。

品詞語尾
名詞の語尾-tion, -ment, -ness, -er, -or, -ist, -ism
形容詞の語尾-ful, -less, -ous, -ive, -al, -able, -ible
副詞の語尾-ly (形容詞 + ly = 副詞)
動詞の語尾-ate, -ify, -ize, -en

つまずきポイント集

He run fast.

He runs fast.

解説: 三人称単数現在形の動詞には -s を付けます。run ではなく runs です。

I very like it.

I like it very much.

解説: very は形容詞・副詞を修飾しますが、動詞は修飾できません。動詞を強調するには very much を使います。

She is a beautiful.

She is beautiful.

解説: 形容詞を補語として使う場合、冠詞 a は不要です。beautiful は名詞ではありません。

I go to school in bus.

I go to school by bus.

解説: 交通手段を表すときは by を使います。in bus ではなく by bus です。

まとめ

  • 名詞・代名詞・動詞・形容詞・副詞・助動詞・前置詞・冠詞・間投詞・接続詞の10品詞を覚えることを理解した。
  • 語尾(-tion, -ly, -ful など)から品詞を推測することを理解した。
  • 品詞の配置ルールを理解し、正しい語順で文を組み立てることを理解した。

次のステップ

次の文法へ

語順と5文型